ワルシャワの夜空


列車は農業大国ポーランドの牧草ロール転がる大地を駆け抜け、2時間ほどで首都ワルシャワへ。
ワルシャワに着く頃には陽が傾き始め、鋭角な日差しがドラマチックだ。
ここポーランドで見る夕陽はこれが最後かと思うと、とても名残惜しい。







写真で見ると陽もまだ沈んでおらず日中かと錯覚してしまうが、時刻にするとほぼ夜に差し掛かる時間。
中欧の夏は陽が長く、時間の感覚が体と頭でバグってしまう。




というわけで、減りに減ったお腹を満たすために、最後の晩餐はショパンが愛したレストランで、ショパンが愛したメニュー、カツレツを。(ほんまかいな)
ちなみに、レストランの入り口におもむろに置かれているのは、ショパンのデスマスクならぬデスハンド。(ほんまかいな)






ポーランド最後の夜、ショパンディナーに続き、ショパンコンサートへ。
今日はとことんショパンなのだ。
と言いながら、正直僕は音楽にほとんど興味がないので、ショパンについて知っている曲は数曲しかなく、旅の疲れと食欲を満たされたことにより脳に血が回らない状態で演奏に臨んだため、ほぼ半目状態で聴いていたのはここだけの話だ。
(とはいえ、この後日本に帰り数日だけは、Spotifyでショパンを流して過ごしたのだ。ショパン素晴らしいよショパン。)




眠気を誘う素晴らしい調べの後、会場を出て目に飛び込んできたのは、
真っ青に染まるトワイライトブルー、眠気も覚めるワルシャワのマジックアワーだ。

最後の夜に相応しい澄み渡った空はまるで、この一週間の旅で雑念が消えた僕の心と頭の中を表しているようだった。



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