中欧の夏に吹く風


さて、腹ごしらへもすみ、クラクフ旧市街の本格的な町歩きがスタート。
まずは広場にある中央広場脇の織物市場へ。

織物市場、と言っても織物だけが売っていたのは過去のことで、今はお土産屋さんが連なるアーケードのようになっている。
ただ、建物自体は14世紀に築かれて16世紀に一旦崩壊したものを、ルネサンス様式に再建し改築したものということなので、中世から続く歴史あるものだ。
壁面には、ハンザ同盟か何かを表していると思われるレリーフが掲げられており、なかなかロマンのある市場だ。

余談ではあるが、織物やカラフルな陶器が売られているのを見ると、以前旅したトルコのことを思い出す。







街はほとんど観光地化されているので、所々でパフォーマーたちが絵を販売していたり、演奏をしていたり。
アコーディオンのデュオによる生演奏を聴きながら歩く旧市街は、耳にも足にも心地がいい。




せっかくなのでと、広場のある旧市街から少し離れて街中にも出てみることにした。
青空市場を散策したり、公園のベンチに腰をかけて風を感じてみたり。

木陰に吹く風は心地よく、日本の夏のそれとは全く異なる感覚だ。
しばらくボォーっとそんなことを考えていると、いつもの間にかワルシャワ行きの列車の時間が迫ってきた。
楽しくて心地のいい時間は、かくもあっという間に過ぎるのか。








ベンチから重い腰を上げて。
駅に向かい、特急列車に乗り込んで、始まりの地ワルシャワへ。




コメント